ワンオペ夜勤は法律で明文化して禁止すべきだと思う

介護職員の労働問題

こんにちは。介護福祉士のケイです。

介護士として働かれている方の中には夜勤をされている方もみえると思います。

夜勤は勤務時間が長い場合が多く、身体への負担も大きいですよね。

夜中働くというのは本当に身体への負担が大きいです。

しかも介護施設によっては、一人で夜勤をやっていて、休憩時間がないという介護施設もあるみたいです。

今日は一人での夜勤、いわゆるワンオペ夜勤について記事にしていきたいと思います。

ワンオペ夜勤が常態化?

ここ最近、介護業界における人手不足が深刻化しています。以前から人手不足の介護業界でしたが、さらに加速した感があります。

その影響は夜勤にも及び、多くの施設で「ワンオペ夜勤」が常態化しつつあります。

しかし、ワンオペ夜勤は介護士にとっても利用者にとっても大きなリスクを伴う問題として、多くの批判が集中しています。

ワンオペ夜勤とは、夜勤帯に介護士がたった一人で全ての業務を担うことを指します。夜間は利用者が眠っているため、日中に比べて業務量は少ないとされることもあります。

しかし、突発的な容態急変や緊急事態への対応、夜間の巡視など、常に緊張を強いられる環境であることは変わりません。

ワンオペ夜勤の懸念ポイントは?

ワンオペ夜勤の最大の懸念は、安全性の低下です。
介護士一人では全ての利用者に目が行き届かず、異変に気づけない可能性も高くなります。
また、複数人いれば対応可能な緊急事態も、一人では対応が難しく、最悪の場合、取り返しのつかない事態を招きかねません。

さらに、ワンオペ夜勤は介護士の負担増加にも繋がります。
夜勤は体力と精神力を消耗する上に、休憩を取れないことも多く、健康を損なうリスクも高くなります。
また、常に責任を負い続けるプレッシャーは精神的な負担となり、離職に繋がる要因にもなります。

人手不足という問題を解決するためには、介護士の待遇改善や労働環境の整備が不可欠です。同時に、ICT技術の活用や介護ロボットの導入など、新たな技術による負担軽減も期待されます。

ワンオペ夜勤は、人手不足という現実が生み出した問題です。
しかし、利用者の安全と介護士の健康を犠牲にして成り立つ介護は持続可能ではないですよね。
根本的な解決に向けた取り組みが急務です。

ワンオペ夜勤は法律違反にならないの?

ワンオペ夜勤をすることによって法律違反にはならないのでしょうか?

順にみていきましょう。

1. 労働基準法違反:休憩時間確保義務の不履行
労働基準法第34条では、労働者1日8時間労働の場合、少なくとも45分以上の休憩時間を設けることを義務付けています。

しかし、ワンオペ夜勤では、利用者の状態によっては休憩を取る時間が確保できない状況が発生します。

これは、法令で定められた休憩時間確保義務を怠る行為となり、違法となる可能性があります。

2. 労働安全衛生法違反:安全配慮義務の不履行
労働安全衛生法第5条では、事業者に対して労働者の安全確保のための措置を講じることを義務付けています。

ワンオペ夜勤は、突発的な事故や利用者の容態急変など、緊急事態への対応が困難であり、労働者の安全を確保できない状況を生み出す可能性があります。

これは、事業者の安全配慮義務違反とみなされる可能性があり、違法となるリスクがあります。

ワンオペ夜勤で悩んでいる場合はどこに相談、通報するの?

もし、介護士がワンオペ夜勤で苦しんでいる場合は、一人で抱え込まずに、関係機関に相談や通報したりすることが大切です。

施設内、組織内で相談しても、まともに取り合ってくれない可能性が大きいです。人手不足だからワンオペ夜勤をしているわけですからね。
人手不足でなければワンオペ夜勤にはならないと思います。

ワンオペ夜勤の解決方法は介護職員の配置を増やすことです。しかし、人手不足なので、介護職員の配置が増えるということは考えにくいでしょう。

施設外の相談、通報先としては次にあげるところが相談、通報先になります。
都道府県労働局: 労働基準法違反や安全衛生に関する相談窓口です。匿名での相談も受け付けております。
厚生労働省: 全国どこからでも相談できる電話相談窓口を設置しております。
公益社団法人 全国老人福祉施設協議会: 介護施設に関する相談窓口です。
介護労働安定センター: 介護労働に関する相談窓口です。
弁護士: 労働問題に詳しい弁護士に相談することで、法的なアドバイスを受けることができます。
NPO法人:介護士向けの相談窓口を運営しているNPO法人もあります。

ワンオペ夜勤が常態化している場合や、労働基準法違反が疑われる場合は、以下の機関に通報することができます。
都道府県労働局: 労働基準法違反の疑いがある場合は、監督指導を行うことができます。
警察: 緊急事態が発生した場合は、警察に通報しましょう。

相談・通報時の注意点
相談や通報をする際は、具体的な事実を伝えることが重要です。
証拠があれば、記録しておきましょう。
匿名での相談も可能です。
報復を受けることを恐れないでください。

ワンオペ夜勤は、介護士にとっても利用者にとっても安全上のリスクを伴う問題です。
苦しんでいる場合は、一人で抱え込まずに、関係機関に相談、通報したりすることが大切です。

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