【統計、研究結果あり】介護士の夜勤は寿命を縮める?【夜勤から抜け出す方法】

介護現場のおはなし

こんにちは。
介護福祉士のケイです。

介護士として働かれている方で、夜勤をされている方もいらっしゃると思います。

入居施設の場合は、常に利用者が施設に入居されているので、夜中であっても利用者さんの介護をしないといけないですよね。

特養、老健、有料老人ホームで働かれている方で、正社員として働かれている方であれば、夜勤をやっていると思います。

夜勤て大変ですよね。夜間帯は介護士の人数が少ないため、少人数で休憩を互いに取り合いながら、オムツ交換、巡視、書類整理などを行っていかないといけません。

夜勤の業務も大変ですが、それ以上に夜勤ということで、生活リズムが狂うということも大変です。

人間は本来であれば、朝から夜まで活動し、深夜は寝ている状態ですからね。その深夜に身体にムチ打って無理矢理働かせているので、身体に悪いのは当たり前です。

夜勤をやると寿命が縮む??なんていう声を職場で聞きますし、ネットでもたまに見かけます。

実際に私も夜勤をやっていますが、夜勤をすると寿命が縮むというのもなんとなくわかる気がします。

それくらい、夜勤は身体にとって負担が大きいと思います。

本日は、夜勤をやると寿命が縮むというのは本当かどうか、調べてみた結果を記事にします。

夜勤者の寿命に関する統計データはあるの?

夜勤者の寿命に関する統計データが出ているのか調べてみると、世界的に夜勤者の寿命について統計がとられているみたいですね。

やはり夜勤という仕事はどこでもありますので、日本だけでなく、世界中の人々が気になるところですよね。

フランスのヴィスナール教授の調査
1994年、フランスのヴィスナール教授が、看護師を対象とした調査を行いました。その結果、夜勤を10年以上経験した看護師は、夜勤を経験していない看護師と比べて、死亡率が2倍以上高いことが明らかになりました。

米国の研究
2007年、米国の研究チームが、工場労働者を対象とした調査を行いました。その結果、夜勤を経験した労働者は、夜勤を経験していない労働者と比べて、死亡率が13%高いことが明らかになりました。

日本の研究
2015年、日本の研究チームが、看護師を対象とした調査を行いました。その結果、夜勤を経験した看護師は、夜勤を経験していない看護師と比べて、死亡率が10%高いことが明らかになりました。

これらの研究結果から、夜勤を長期間続けると、死亡率が高まる傾向にあることが示唆されています。

具体的には、夜勤をすると、以下のリスクが高まると考えられています。
・心臓病
・脳卒中
・糖尿病
・肥満
・うつ病
・がん

介護士として施設で正社員として働いていると、夜勤を避けることは難しい場合もありますよね。

ですが、身体のことを考えて、
・夜勤を減らす
・夜勤明けは十分な睡眠を取る
・ストレスを溜め込まないようにする
 ・・・など、できる対策を講じることが大切です。

夜勤者の寿命に関する研究、論文はあるの?

夜勤が寿命に影響を及ぼす可能性についての研究は多くありますが、具体的な研究結果は個々の研究によって異なることがあります。

夜勤に関連する健康リスクや寿命についての研究は、長期間にわたる観察研究や疫学的な調査に基づいて行われています。

以下に、夜勤と寿命に関するいくつかの研究結果を示しますが、これらはあくまで一般的な傾向を示すものであり、個々の人に当てはまるかどうかは個人差があります。

カーネギーメロン大学の研究(2017年)
この研究では、夜勤労働者に焦点を当て、長期間にわたる夜勤が心血管疾患のリスクを増加させる可能性があることが示されました。心血管疾患は寿命に関連する要因の一つとされています。

ハーバード大学の研究(2015年)
夜勤に従事する看護師を対象としたこの研究では、夜勤労働がメラトニンの生産を乱し、寝不足や体内時計の乱れを引き起こすことが示唆されました。これらの要因は寿命に悪影響を及ぼす可能性があります。

国際がん研究機関(IARC)の評価(2019年)
IARCは夜勤勤務が発がん性物質として分類しており、夜勤労働ががんのリスクを増加させる可能性があることを示唆しています。がんは寿命に影響を及ぼす可能性があります。


これらの研究結果は夜勤が寿命に影響を及ぼす可能性を示唆していますが、個別の状況や他の健康要因も考慮する必要があります。

夜勤を行っている場合、適切な休息、健康的な生活習慣、ストレスの管理、定期的な健康チェックなどが寿命を支える要因となります。

具体的な研究文献にアクセスしたい場合は、大学図書館やオンライン学術データベースを利用して関連研究を検索することができます。

短期間なら割り切って夜勤専従バイトもあり?

夜勤と検索すると出てくるのが夜勤専従のバイトです。

私も一時期夜勤専従のバイトをやっていました。

夜勤をひたすらこなすというと、大変なイメージですが、夜勤専従を行うのはアルバイト、派遣ですので、夜勤の仕事以外にやらないといけないことがなく、意外と苦痛ではありませんでした。

正社員の介護士にとって大変なのって、会議議事録やイベントなどの企画書作成、委員会活動など、こういうのが大変だと思います。

私は正社員で施設で働いていますので、夜勤のあいた時間にこういう書類作成や書類チェックを行っています。

私が夜勤専従の仕事をしていたのは、短期間で高収入の仕事をしたかったからでした。ほんの数か月だけでしたが、いい稼ぎになりましたね。

ひたすら夜勤だったので、生活リズムもそこまで狂うことなく、案外大丈夫でした。

しかし、何年もやる仕事ではないですし、身体のことを考えると、いずれは正社員の介護士として働いた方が良いと感じ、夜勤専従はやめました。

短期間だけならアリだと思います。

正社員の夜勤が大変なのって、早番、日勤、遅番と昼間働く日もあれば、夜勤をやらないといけないということで、体内時計が狂って体調を崩しやすいという、そういう面でも夜勤が大変というイメージなのかなと思います。

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夜勤手当はどれくらいが相場?

2023年9月現在、介護士の夜勤手当の相場は、1回あたり4,000円~8,000円です。

求人広告に記載されている夜勤手当の例としては、以下のようなものが挙げられます。

4,000円~6,000円:一般的な介護施設
6,000円~8,000円:老健施設や特別養護老人ホームなど、医療依存度の高い利用者が多い施設
8,000円~10,000円:夜勤専従の求人
夜勤手当の金額は、施設によって大きく異なります。また、資格や経験によっても金額が異なる場合があります。

なお、夜勤手当は、労働基準法で定められた深夜割増賃金の金額を基準としています。深夜割増賃金は、通常の労働時間の賃金の25%以上を支払わなければならないと定められています。そのため、夜勤手当の金額は、最低でも通常の労働時間の賃金の1.25倍以上となります。

夜勤手当は、介護士の給与の重要な部分を占めています。夜勤をすることで、より高い収入を得ることができます。

ひどい施設の中には夜勤手当が少ないところや、最低水準のところもあります。そのような施設で働いている場合は、夜勤手当をしっかりと出してくれる施設に転職した方が良いです。

夜勤は寿命、いのちを削って行っていますからね。夜勤手当が少ないということは、自分のいのちを安く評価されているといっても過言ではないと思います。

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夜勤で働くメリット、デメリットは?

夜勤を行うとどんなメリットデメリットがあるのか、考えてみました。

夜勤をやるメリットは、以下のようなものが挙げられます。

収入アップ
夜勤手当が支給されるため、収入アップが期待できます。夜勤手当の相場は、1回あたり4,000円~8,000円程度です。そのため、夜勤を月に4回行った場合、約2万円~4万円の収入アップが見込めます。

日中は自由に使える
夜勤は、夜間に勤務するため、日中は自由に使えるというメリットがあります。そのため、子育てや学業、趣味など、自分の時間を充実させることができます。

夜勤専従で働ける
夜勤専従の求人も多くあります。夜勤専従であれば、日勤を働く必要がないため、より自分のペースで働くことができます。

夜勤の経験が評価される
夜勤の経験というものは、介護士にとって重要なスキルです。夜勤の経験があると、転職や昇進で有利になる可能性があります。

一方で、夜勤にはデメリットもあります。夜勤は、睡眠不足や体内時計の乱れなど、健康に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

以下に、夜勤のデメリットをまとめます。

睡眠不足
夜勤は、夜間に勤務するため、日中に睡眠を取ることになります。しかし、日中は脳が覚醒しているため、十分な睡眠が取れないことがほとんどです。睡眠不足は、体調不良や事故の原因になる可能性があります。
夜勤の前には仮眠してから出勤したほうがいいですね。私は夜勤前に2時間ほどの仮眠をしてから夜勤についています。

体内時計の乱れ
人間の体内時計は、24時間周期で働いています。夜勤をすると、体内時計が乱れてしまい、昼夜逆転の生活を送ることになります。体内時計の乱れは、ホルモンバランスの乱れや免疫力の低下を引き起こす可能性があります。

ストレス
夜勤は、昼間とは異なる生活リズムに慣れる必要があり、また、夜間にトラブルが発生する可能性もあるため、ストレスがかかりやすいです。ストレスは、心身に悪影響を及ぼす可能性があります。

寿命を縮めない夜勤明けのすごしかたは?

夜勤明けの過ごし方はひとそれぞれですよね。

夜勤を終えたら直帰して家で休息をとる方
夜勤を終えたら遊びに行く方(私にはとても無理です(笑))
帰りにスーパーやドラッグストアにより、買い物をすませてから帰宅する方
帰宅後は家事をしてすごす方

人それぞれ、いろいろな過ごし方があると思います。

こちらの記事に夜勤明けの過ごし方についてまとめました。疲労を早くとる方法なども書いています。良ければ参考にしてください。

夜勤から抜け出すための方法は?

特養、老健、有料老人ホームなどで正社員として働く場合は、夜勤はほぼ必須といっても過言ではないと思います。

私が現在勤務している特養でも正社員は夜勤が必須ですし、夜勤ができない方は正社員としての雇用ができません。

でも、夜勤は身体の負担が大きいため、できることならば夜勤を避けたいですよね。

介護士が正社員として働く職場で、夜勤がないのはどういう職場でしょうか。

介護士が正社員として働く場で、夜勤がないという職場としては、以下のようなものが挙げられます。

デイサービス
デイサービスは、日中に利用者の生活援助や機能訓練を行う施設です。夜間には利用者がいないため、夜勤はありません。

訪問介護
訪問介護は、利用者の自宅を訪問して、生活援助や機能訓練を行うサービスです。夜間訪問を行っている事業所もありますが、日勤のみの事業所もあります。

居宅介護支援
居宅介護支援は、利用者の介護サービス利用を支援するサービスです。基本的には、利用者の自宅や事業所に出向いて、支援を行うため、夜勤はありません。介護士ではなくて、生活相談員、ケアマネージャーが勤務することの方が多いですけどね。

これらの職場であれば、夜勤をやらないですむ可能性が大きいです。

身体の負担を減らしたいということで、夜勤が無い職場を探すのもひとつの手かもしれませんね。

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