こんにちは。介護福祉士のケイです。
たまにネット記事や、政治家や行政のコメントなどで、「介護度が低い人の方が、介護が大変じゃない」というような趣旨のコメントをみかけます。
たしかに介護度が低い人の方がADLが高いことが多いです。
介護度が5の方は寝たきりの方や、食事の時の短時間だけ離床する、排泄はベッドでオムツ交換というのに対して、介護度1の方なんて、ほとんど自立ですよね。移動は杖歩行や歩行器を使用、トイレもふつーにトイレで排泄してます。
こういう場面だけを見ると、介護度1の方が、介護度5よりも、自立しているように見えますね。
しかし、これが介護度3となるとどうなるでしょうか。
介護度3というのは、特養に入所が可能な介護度です。
介護度3の方の移動能力に関してのADLはなかなかなんとも言えないものがあると思います。
車椅子移動、歩行器移動、杖歩行、、、 人によって移動のADLはさまざまだと思います。
しかし重要なのは、介護度1の人に比べて、転倒の可能性が大きくなっているということです!!
高齢者本人は、「まだまだ自分はいける!!」と思っていますが、現実はそうではないこともあります。ADLは低下してるんです。
自分で車いす移動、杖歩行、歩行器での移動が可能だと思っていても、思いのほかうまくいかずに転倒してしまうんです。
それが介護度1と、介護度3の違いなんじゃないかと思います。
こういうところを政治や行政で法律や条例、各種施策を出す方々はわかってないと思います。もっと介護の現場を見てほしい!!そう思います。
移動だけではないです。
ベッドから起き上がるときにも危険はあります。
介護度1の人はベッドから離れる時も特に大きな危険はなく離れることができる可能性が大きいです。
それが介護度3になると、ベッドから離れる際に、転落の可能性が大きくなります。これが介護度1と3の違いであるといえます。
介護度5の方は生活のほとんどが全介助です。
移動は車椅子。ベッド車椅子の移乗は介護士による全介助。
そりゃ転倒、転落の危険性は低いですよね。
言い方は悪いですが、自分で動ける人の方が、危険は高いです。
こういうところをわかっている人に介護の施策をになってもらいたいものですね。
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