【腰痛は労災?】介護士の職業病ともいえる腰痛を防ぐためには?【腰痛ベルト】

介護士自身のケア

こんにちは。
介護福祉士のケイです。

介護士にとって腰痛は職業病といっても過言ではないと思います。皆さんは腰痛に悩まされていませんか?

私自身、腰痛に悩まされた時期がありました。腰痛に悩まされた時期はとにかくつらかったのを今でも覚えています。

腰痛になる前は「自分は大丈夫」という根拠がない自信がありましたが、腰痛になってしまってから、しみじみと健康の大切さ、自身の身体のケアの大事さが身に染みてわかりました。


介護士は利用者さんの身体を支えてケアをするのが仕事です。

利用者さんの体重を支えるのは介護士自身の身体ですから、腰をしっかりと守らないと腰痛になってしまいます。最初は大丈夫だと思っても、疲労がたまっていき、気がついたら腰痛に・・・。

今日は介護士にとって重要な腰痛のケア、腰痛を防ぐためにはどうすればいいのか、について記事にしようと思います。

介護士が腰痛になる原因は?

介護士が腰痛になる原因はいくつもあると思います。

利用者さんの移乗介助、連続するオムツ交換、上下運動が多い、長時間労働、、、。大変な仕事ですよね。

特に利用者さんの移乗介助では、利用者さんの体重を介護士が支えないといけないので、介護士の負担はとても大きいです。

体重が50~60kgの利用者さんを、ベッドから車椅子に移乗するときは大変です。その体重を支えているのが介護士の腰ですからね。腰に全負担がかかるわけです。

もちろん、介護技術、ボディメカニクスもありますけど、負担がかかることに変わりはありません。

特養ではオムツ交換を何人も連続して行わなければなりません。オムツ交換は介護士が立った姿勢で下を向きながら行うわけですから、腰に負担がかかりますよね。

もちろん、ベッドの高さを高く調整して行うこともできますが、時間がかかってしまうため、ベッドが低いままオムツ交換を何人も行うということも珍しくないと思います。

また、利用者さんの介助は上下運動が多いと思います。車椅子に移ってもらったら、足をフットレストにのせるためにかがまないといけません。この時に腰を落として行えばいいのですが、立った状態で行おうとすると腰を痛める原因となってしまいます。

介護士の夜勤のシフトは16時~翌朝9時というシフトが多いと思います。23時~翌朝7時というシフトもあると思いますが、多くは16時~翌朝9時というシフトだと思います。

長時間労働は身体の負担が大きいですよね。夜勤の仕事は夕食介助、就寝介助、オムツ交換、起床介助、朝食介助と、身体に負担がかかる仕事の連続です。

長時間労働は腰への負担が大きい仕事ですね。

介護士の腰痛は労災になるの?

介護士の職業病ともいえる腰痛は、労災として認められるのでしょうか。

労災は、介護の仕事が腰痛の原因であるいうことが証明できれば労災として適用されます。労働基準監督署の調べで労災認定の判断がなされます。

ちなみに、介護士の仕事で労災認定される腰痛は、災害性腰痛と非災害性腰痛の2種類です。

災害性腰痛は、仕事中の怪我などによる腰痛です。たとえば、利用者さんを車椅子からベッドに移乗する際に、腰を痛めてしまったという事例が該当します。

仕事中の突発的な出来事で生じたことが明らかであれば、災害性腰痛とみなされ、労災認定されるでしょう。

もしくは、腰への負担が腰痛を発症させたり、腰痛を著しく悪化させたりした原因であると医学的に認められれば、労災が適用されることになります。

非災害性腰痛は、腰に過度な負担がかかる仕事で、長い期間にわたって腰への負担が蓄積されたことによる腰痛のことをいいます。

慢性的な腰痛で、腰に過度な負担がかかる仕事をしている方が発症した場合、非災害性腰痛として認定されます。

または、業務内容や働いた期間などから考え、仕事が原因と認められれば労災が適用されるでしょう

介護士の腰痛は、非災害性腰痛が多いようです。

非災害性腰痛には加齢や筋力不足といった介護の仕事以外の原因も考えられるため、なかなか労災認定されづらい傾向にあります。

介護士の腰痛が労災として認められるには、原因が介護の仕事によることが明らかで、医師から療養の必要があると診断されなければなりません。

病院受診し、問診をうける際には
「いつからこの仕事を始めたのか」
「いつからどんな症状があるのか」
「勤務時間の長さ」
「腰に負担のかかるケアの頻度」
「持ち上げる重さ」
など、勤務内容を詳細に伝えるようにしましょう。

※厚生労働省「腰痛の労災認定」を参考にしています。

介護士の腰痛を防ぐためには?

では、どうすれば腰痛を防ぐことができるのでしょうか。


私が介護士として勤務してきた中で、最も大事だと感じたのは、姿勢に気をつけるということです。

腰に負担がかかるような姿勢を取らないように気をつけることが腰痛防止にもっとも効果的であると思います。

ベッドで臥床している利用者さんのオムツ交換をする際は、ベッドの高さを高くしてオムツ交換を行うと、腰への負担が全然違います。

ベッドの高さを調整する時間すら短縮したいという介護士さんには、ベッド柵に自分の体重を預けた状態でのオムツ交換を行うことをおすすめします。

ベッド柵に体重を預けることによって、腰への負担が全然違います。私は今、このスタイルでオムツ交換をしています。

私が働いている施設では「ベッドの高さを調節してオムツ交換をしましょう」と指導をしていますが、それだと時間がかかってしまうため、時間短縮のために私はやっていません。


移乗介助時は、利用者さんの体重を自分の身体で完全に支えることによって、自分の身体全体で利用者さんの身体を支えるイメージで移乗しています。

ボディメカニクス理論でも、「利用者さんの身体を自分の身体に近づけるほど、腰への負担は少ない。」としていますからね。


低いところにある物をとるときはちゃんとしゃがんでから物をとるようにするということも大事ですね。前かがみでとろうとすると、腰への負担が大きいため、面倒でもちゃんとしゃがんでから物をとるようにしています。


また、勤務に入る前にはかんたんに腰、体幹のストレッチや運動を行ってから勤務に入るようにしています。

いきなり腰に負担のかかる仕事をしてしまうと、腰を痛めてしまう可能性がありますからね。

腰や身体の側面を伸ばしてストレッチを行うことで、筋肉がほぐれ、痛めるリスクが減少します。

勤務を終えて帰宅した後もかんたんにストレッチをして、身体の緊張をほぐしています。勤務後のストレッチは疲労が早くぬけるという効果もあるなと個人的に実感しています。

腰痛ベルトで腰を守る

私が以前腰を痛めて整体院でお世話になったときに、腰痛ベルトというものを教えてもらい、以来、仕事中はつけるようにしています。

腰痛ベルトというと、「ずっと着用していると腰の筋肉が低下する」というイメージやネットでの意見がありますが、そんなことはないと整体院の先生に言われました。

実際に私も腰痛ベルトを使用して5年以上になりますが、筋肉が衰えたという実感はありません。そもそも仕事中しか着用していませんからね。

体幹や腰、背筋が衰えるということはないと感じています。

腰痛ベルトの種類はたくさんあります。サポーターの強度が高く、ガチガチに固める腰痛ベルトもあれば、わりと柔軟なタイプの腰痛ベルトもあります。

硬さは個人の好みで選べば良いと思いますが、わたしは整体院の先生のアドバイスで、「硬い方が腰や体幹をガッチリと強力にサポートしてくれますよ」とのことだったので、硬い、高強度のサポーターをしています。

高強度のサポーターのため、体重の重い利用者さんの移乗介助を行う時にも腰、体幹がブレずに安定して移乗介助を行うことができるため、安心感にもつながりますね。

重たい利用者さんの移乗介助を行う介護現場の場合は、硬い、高強度のサポーターを着用するのがいいのではないかと思います。

オススメの腰痛ベルト3選

ではここで、オススメの腰痛ベルトを3つ紹介します。

実際に私が使用しているものもご紹介します。

腰痛ベルトを着用し、少しでも腰への負担を減らしましょう。

バンテリン 加圧サポーター





言わずと知れたバンテリンが製造している腰痛防止ベルトです。
私が現在使用しているものです。

何種類か試着してみて、これが一番自分の好みの硬さ、調整のしやすいさ、フィット感だなとしっくりくるものが、このバンテリンの加圧サポーターでした。ベルトの幅が充分広いというのも安心感につながります。

ハードパネルのフィット感、テーピングベルトがいくつか試着した中で最もしっくりくる構造になってましたね。

バンテリン公式ホームページより

利用者さんの体重を自分の身体で支えるとなると、腰の部分の幅が広いベルトの方が安心感がありますね。ハードパネルが広いというのも腰を守ってくれる安心感があります。

サイズもM、L、LLと豊富にあり、自分にあったサイズを選ぶことができます。適正サイズを選ぶというのは大事ですね。

現在はこのバンテリンの加圧サポーターを2着購入し、使いまわしています。購入から数年経っていますが、いまだに充分使えているので当分は買い替えないと思います。





ガードナー 腰楽ベルト




こちらはガードナーベルトの腰楽ベルトです。

他のメーカーに無い独自の構造となっています。

販売サイトでも動画で着用方法が説明されていたり、システムの説明がされているので、とてもわかりやすいです。

値段が少し高めですが、この販売価格でこの評価はすごいと思います。それだけ信頼できる商品であることを証明していると思います。

累計販売本数が15万本、Amazonでのレビュー評価平均が4.3という実績が信頼の証だと思います。

着用者のレビューを見ていてもとても信頼性が高い腰痛ベルトであることがうかがえます。

私としてもこの腰痛ベルトを買ってみたかったですが、金額が高かったのが気になりまして、最終的に購入を見送りました。

ただ、今となっては購入してみても良かったかなと思います。

それは、この腰痛ベルトは装着がとても簡単であるということと、夏の時期でもムレなさそうな構造ということです。

私が購入した腰痛ベルトは品質、価格ともに満足のいくものでしたが、真夏の入浴介助では汗だくになってしまいます。

そのため、替え用にもう一本購入しました。夏場は1日ごとにローテーションを組んで腰痛ベルトを使っています。

ガードナーベルトはムレにくそうなので、腰痛ベルト着用時のムレが気になる方はこちらを購入してみてはいかがでしょうか。




ZAMST(ザムスト) ZW-7 (腰用サポーター)




ZAMST(ザムスト)は医療メーカーとしてスポーツケア用品を多く販売している会社です。

スポーツ用品店のサポーターコーナーでも目にすることがあると思います。

私も学生時代にザムストのサポーターにお世話になりました。

国産スポーツ用品のサポーターとしてとても有名なメーカーです。

私が勤務している職場で使われている有名メーカーのサポーターとしてはザムストのサポーターを使っている同僚の方々が一番多いですね。

同僚も口をそろえて、「安物だとたいして効果がない。ある程度の金額は健康への投資として必要。」と言います。私もそう思います。

ザムストも腰痛ベルト、腰痛サポーターを数種類出していますが、中でも介護士向けであるといえるのが、こちらのZW-7です。

こちらのZW-7はベルトの幅が広いため、腰を協力にサポートしてくれます。




さいごに

いかがでしたか。

介護士にとって腰痛は職業病であるといえます。

腰痛対策を怠ると、いつか腰が悲鳴をあげ、働くことが困難になるおそれがあります。

そうなるまえにしっかりと対策をとりましょう。

・勤務前、勤務後はかんたんにストレッチをして腰、背筋、体幹の負担を軽減させる。
・無理な姿勢で介助にあたらない。正しい姿勢で介助をする。
・腰痛ベルトを装着する。

しっかりと腰痛対策を行い、介護士として長く働けるよう、日々ご自身の身体をケアしていってくださいね。

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